ぼそぼそ

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交換は必ず釣り合う

交換というのは、側から見てどんなに不均衡なもののように見えても、その成立時点では必ず釣り合うものである。
交換が成立する時、それについて一番よく理解しているのはほとんどの場合では本人である。傍観者はしばしば不均衡の状態に対して様々なコメントをするが、それはよくて的外れ、ひどいときにはただの価値観の押し付けである。傍観者たちがしばしば犯す過ちとして、金銭が交換における唯一の媒体であると勘違いすることが挙げられる。これは大きな間違いである。この種のものを含む無理解は、しばしば本人や彼らに近い人間たちと会話することによって解消される。
稀に、交換が必ず釣り合うものであることを本人が理解できていないことがある。このようなことがなぜ起こるのかについて、しっかりとした理解には至っていない。しかし、一つの例として、本人が自分の側にある価値を認識しきれていない場合がある。自分の目に入る範囲では、交換をきっかけとした失敗はしばしばこの形をとっている。
時間の経過とともに、かつて成立していた交換が釣り合わなくなることがある。多くの場合、この変化は交換の前提条件が変化したり、消滅することに伴って起こる。タレブが言うように、「脆弱性を最もよく暴くのは時間」なのだ。自分はこの問題への対処法をよく知っているわけではないが、交換の成立時点で問題が生じる可能性を織り込んでおく必要があると考えている。
時折、このような漸次的な変化を経た交換の姿を見た人が、その不自然さについて指摘することがある。経験的には、彼らはバックキャスティングの結果としてそのようなコメントをするに至っている。彼らの推論は多くの場合、非常に的外れである。というのも、彼らは十分な情報を持たずに考えを進めるためである。