「久しぶりに実家に帰ると親が陰謀論にハマっていた」という類の話を時々見かける. その時に生まれる感情は「自分がよく知るはずの人が自分の知らない側面を持ち合わせるようになった」ということへの反応を含んでいて, その点で成人した子供に過剰に干渉するいわゆる「毒親」が持つそれと非常に似ているように思う.
彼らにとって陰謀論が不適切な心情であり, 自分の近親者とは切り離しておきたいようなものだということは理解する. ただ, 「大学に入って子供が身につけた新しい価値観」に対して過剰に反応する親と彼らはある意味でよく似ているし, 主観的には全く同じだと感じる.
親が子供を縛るのと同様, 子供も親を縛るのである. そのこととその帰結を受け入れられないのであれば, アルフレードよろしくどこか遠くへ飛んでしまって二度と会わないというのも一つの手だと思う.
